妊娠中食べちゃいけない食べ物は?

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妊娠中人つわりが酷くて全然食べれなくなる人もいますが、逆にお腹が空くと気持ち悪くなる、とにかく無性に食欲があるという人も多いと思います。

Edgy mamaも後者で、とにかくずっと食べてました。そんな人は特に気になるこの話題、色々調べてみました。

《結論》  

「絶対にこれは食べてはだめ」という明確な答えはないようです。

なぜなら、どこの情報源でも共通で「妊娠中は避けたほうが良い食べ物」が存在する一方、情報によって「妊娠中も大丈夫なもの」、「妊娠中は避けるべきもの」が異なります。国によっても違いますが、日本国内でも、情報源によって意見が異なります。

解釈としては、「本当に気をつける必要がある食べ物」と、「食べてはいけないわけではないが、過剰摂取による影響や衛生管理等を考慮して食べる必要がある食べ物」に分けられると思います。

この二つに分けて、以下にご紹介します。

~「妊娠中に本当に気をつける必要がある食べ物」~

tuna

●魚介類: マグロ、マカジキ、くろむつ等の水銀が含まれている魚は妊娠中に食べる量に注意喚起がでています。これらの魚に含まれる水銀は過剰摂取した場合、胎盤を通って胎児に影響を与えます。これについては厚生労働省からも注意が出ており、1週間当たりに摂取しても安全な分量が報告されています。 (*ただし、「ツナ缶」は大丈夫だそうです。)

以下の二つは厚生労働省の注意喚起のリンクです。

妊娠中の魚介類に関する摂取に関してはこちらを参照して下さい

妊娠中の食べ物に関する注意喚起はこちら

cheese

●チーズ: 妊娠中はナチュラルチーズ(加熱処理されていないチーズのこと)を食べるのは控えて下さい。妊娠中は食中毒菌であるリストリア菌に感染しやすく、ナチュラルチーズを介して感染することがあるからです。ただし、日本で生産されているナチュラルチーズは殺菌されているものもあるそうなので、チーズが大好物の妊婦さんはメーカーさんにその安全性を確認してみてください。ナチュラルチーズには、カマンベールチーズ、ブリー、フェタチーズ、ブルーチーズ、ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ、ゴーダチーズ、モッツアレラチーズ等が含まれます。因みに、同様の理由から、絞りたて牛乳も妊娠中は控えましょう (お家に牛さんを飼っていらっしゃる方も、妊娠中は外で殺菌された牛乳を買って下さい)

ナチュラルチーズも、厚生労働省から妊娠中の摂取に注意喚起が出ている食べ物です。 詳しくはこちらを参照

*知らずにすでに食べてしまった方でも、特に問題なく赤ちゃんが育っていれば大丈夫です。食べたら絶対にどうこうなる問題ではなく、問題が起こる可能性があるので控えましょうという食べ物です。

rowham

●肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモン等: これらもナチュラルチーズと同様、リストリア菌による食中毒の可能性があるため注意が必要な食べ物です。妊娠中は製造過程で殺菌や加熱が不十分な肉や魚のパテ、生ハム、生肉(馬刺しや肉のカルパッチョ等)、スモークサーモンなどは控えましょう

上記も、厚生労働省から妊娠中の摂取に注意喚起が出ている食べ物です。 詳しくはこちらを参照

*知らずにすでに食べてしまった方でも、特に問題なく赤ちゃんが育っていれば大丈夫です。食べたら絶対ににどうこうなる問題ではなく、問題が起こる可能性があるので控えましょうという食べ物です

liver

●ビタミンAを含んだもの: 妊娠してから妊娠3か月になるまで、レバーやビタミンAのサプリメントは摂取しないで下さい。妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児に先天奇形の可能性が高まることが報告されています。ビタミンAが特に豊富に含まれるものは、鶏、豚のレバーです。

厚生労働省による「2015年日本人の食事摂取基準」に推奨されている妊婦の一日当たりのビタミンA推薦摂取量は一日あたり650mgレチノール以下です。(「2015年日本人の食事摂取基準 はこちら

どれだけ何を摂取するとビタミンA推薦摂取量を超えるのでしょうか?例えばビタミンAの豊富な鶏レバーを50g(お茶碗半分くらい)摂取した場合、その中に含まれるビタミンAは約7000mgレチノールと、なんと推薦量の10倍にもなります。豚レバーも50gで6500㎎レチノールとほぼ変わりません。牛レバーの場合は50gで550㎎レチノールとギリギリで推薦量以内です。妊娠初期にビタミンA豊富な動物レバーの摂取は避けましょう。ただし、この推薦量はあくまでも毎日この量を食べ続けても安全だというラインなので、例えばある晩に豚レバーを50㎎食べたからとパニックする必要はありません。気づいたら過剰摂取を続けるのはやめましゅう

ビタミンAの含まれる食品の種類はこちら

ビタミンAに関する厚生労働省からの注意喚起はこちら

内閣府の「食品安全委員会」からの妊婦に対する注意喚起はこちら

 

~「食べてはいけないわけではないが、過剰摂取による影響や衛生管理を気を付ける必要がある食べる必要がある食べ物」~

●ひじき: 結論から言うと、毎日、普通に食べている分には全く問題ありません。ひじきには毒素である「ヒ素」が含まれているので、「妊娠中は食べてはいけない!」などの噂がありますが、その「ヒ素」も超微量であり、日本でひじきを食べていて「ヒ素」による影響を受けた人はいません。 これまた厚生労働省から回答が出ています

ただし、ひじきを過剰、というより、異常な量を毎日摂取した場合はリスクが高まります。ひじきが体にいいからといって、妊娠中に異常摂取(乾燥した状態で500g以上を毎日!)するのはやめましょう。

●大豆イソフラボン: 大豆イソフラボンとは、大豆に含まれる女性ホルモンに似た構造をもつ物質です。結論から言うと、日常の中で摂取している大豆、または大豆からできた物(豆腐等)に含まれる量の大豆イソフラボンには全く問題はありません。しかし、通常の摂取量にプラスして、この大豆イソフラボンを凝縮したサプリメント等を長期、継続的に摂取すると、ホルモンのバランスを崩す可能性があると指摘されています。この成分は女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをすることから、お肌や髪に良いと注目されている物質のため、最近このサプリメントを摂取する方が増えているそうです。しかし、上記のような理由から、内閣府の「食品安全委員会」では、妊娠中の大豆イソフラボンを含むサプリメントの摂取をおススメしていません

内閣府「食品安全委員会」の大豆イソフラボンの見解はこちら

●生もの全般: これは日本では注意喚起されていませんが、海外で言われていることです。生肉、生魚、生卵、生野菜等も、主に食中毒に対する懸念から食べないように言われています。日本は食品衛生基準が世界で最も厳しく、状況が違うので鵜呑みにする必要はないと思いますが、「食中毒に気をつけよう」というメッセージは日本にも共通していることだと思います。

「食中毒」ついては、厚生労働省からもメッセージがでています

ここまで妊娠中に注意の必要な食べ物をご紹介してきましたが、逆に言うと、上記に記載した以外の食品に関して、特に政府等から妊娠中に摂取を控えるよう注意喚起が出ているものはありません。あまり神経質にならず、赤ちゃんのことを考えて栄養バランスよく食事することが大切だと言われています。

そしてもう一つ。赤ちゃんが産まれたら、しばらくシックなレストランや焼き肉屋で外食するのはおろか、ゆっくり料理をしたり、のんびり食事をする時間はありません。あまり神経質にならず、今のうちに好きなものを好きなだけ食べておくことをおススメします!

《参考》

http://www.hijiki.org/html/content/QandA2.html

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/4b-1.pdf

http://www.fsc.go.jp/sonota/maternity/maternity.pdf

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail171.html

http://www.fsc.go.jp/sonota/factsheet-vitamin-a.pdf

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/4b-1.pdf

http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/point.pdf

http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/06.html

http://www.babycenter.com/0_foods-and-beverages-to-avoid-during-pregnancy_10348544.bc?showAll=true

http://americanpregnancy.org/pregnancyhealth/foodstoavoid.html