妊娠は病気ではありません。ですので、あくまでお医者さんから「順調な妊娠」、「全く問題ない」と言われている妊婦さんでであれば、実は一般的に考えられているより多くの運動が可能です。
妊娠中のエクササイズは物凄いエネルギーと忍耐力を必要とする出産本番に備える効果がある他、妊娠中の腰痛対策やストレス発散にも効果があるため、お医者さんから特に心配事が指摘されていない方は、ぜひ適度な運動をされることをお勧めします。
海外では妊娠中もジョギングを続ける妊婦さんが結構いらっしゃいます。
さて、とはいえ妊娠中は様々な理由から「やめておいた方がいいスポーツ」もあります。
以下に、メジャーなスポーツをリストアップし、「妊娠中に辞めておいた方がいいスポーツかどうか」調べた結果を記載します。また、妊娠中のエクササイズにあたり、どんなことに注意する必要があるかも記載していますので、ご一読下さい。
（ボールを使ったスポーツ）
●ゴルフ： 基本的に大丈夫だそうです。特に赤ちゃんがまだ骨盤の中に納まっている妊娠10週目あたりまではまず問題がないそうです。ただし、これは著者も経験済みですが、お腹がだんだん大きくなるにつれスウィングできなくなってくるので、そうなってきたら産後までお休みしましょう。
●テニス： 妊娠前までテニスを定期的にやっていた人は、妊娠後期前まで、プレイ時間や動作を少なくして行う分には大丈夫だそうです。ただし、今まであまり経験したことのない人は、転倒や酸欠、ボールが当たる恐れがあるため辞めておきましょう。
●サッカー： 基本的にはアウトです。人にぶつかる可能性、転倒する可能性、ボールが当たる可能性があるため、辞めておきましょう。
●バレーボール： 円陣バレーでボールを打っている分には問題ありませんが、試合は転倒の可能性があるので、基本的にアウトです。
●バスケットボール： 基本的にはアウトです。人にぶつかる可能性、転倒する可能性、ボールが当たる可能性があるため、辞めておきましょう。
●バトミントン： 妊娠初期までは問題ないそうです。また、テニスと一緒で妊娠前から定期的に行っていた人は妊娠後期に入る前までは問題ないそうです。激しく動き過ぎたり、ジャンプしたりしないよう気を付けて下さい。
●スカッシュ： 基本的にアウトです。プレイヤー同士の衝突や、ボールが当たる可能性があるため、辞めておきましょう。
（一人でできるスポーツ）
●ジョギング： 妊娠前から定期的にジョギングしていた人で妊娠中に健康に問題がない方であれば、基本的に大丈夫です。ただし、普段よりも距離やスピードを落として行ってください。
●腹筋： 妊娠初期までは問題ないそうです。ただし子宮が大きくなるにつれ、仰向けでエクササイズをすると子宮が血管を圧迫し赤ちゃんが酸欠になる可能性があるそうなので、妊娠中期にはやめましょう。
●ヨガ： マタニティヨガであれば問題はありません。しかし、著者も誤って普通のヨガ教室に参加してしまったことがありますが、妊婦さんにはしんどい体勢があったりするので、普通のヨガはやめておきましょう。
●エアロビ： マタニティビクスであれば問題ありません。ただし、ふつうのエアロビは酸欠や転倒の恐れがあるのでやめておきましょう。
●バレエ： 妊娠前から定期的に行っていた方は妊娠中期あたりまで問題ないようですが、お腹が大きくなるにつれバランスが崩れるため、また関節に負担をかけるため、妊娠後期はやめておきましょう。
●トランポリン： 妊娠中に飛びたかった方、残念ながらどこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。 完全アウトです。
●ハイキング： 妊娠前から定期的にハイキングしていた方なら基本的に大丈夫です。ただし、長時間のルートや足元が不安定な場所、また標高2500m以上の場所は避けましょう。
●登山： 基本はアウトです。標高2500m以下の場所で1～2時間ハイキングするには問題ないようですが、標高が高い場所では空気が薄くなり、赤ちゃんにまで酸素がいかなくなる恐れがあるため辞めましょう。といって、私は登りました。笑 ２時間以内で登れるゆるい山だったので大丈夫でした。
●ロッククライミング：妊娠前から定期的に行っていた方は妊娠中も続ける方が世界にはいるようですが、基本的にはその危険性と肉体的負担から、妊娠初期でやめておいた方がよいそうです。
（相手と戦うスポーツ）
●柔道： 背負い投げられても、絞められても困るので、アウトです。
●空手： お腹をパンチやキックされても困るので、基本的にはアウトです。ただし、鏡の前でご自分で練習する分には問題ありません。
●ボクシング： お腹をパンチやキックされても困るので、基本的にはアウトです。ただし、鏡の前でご自分で練習する分には問題ありません。
●カーレース： 妊娠中でなくても、もうそろそろ辞めておきましょう。
（その他）
●自転車： 基本的に大丈夫だそうですが、お腹が大きくなるにつれ転倒の恐れがあるため、妊娠中期までにしましょう。
●スキー（ウォータースキー）： どこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。 転倒の可能性が高いため、アウトです。
●スノーボード: スキーと同じ理由で、アウトです。
●サーフィン（ボディーボード）： 妊娠前から相当な期間、しかも頻繁にサーフィンをしていた方は続ける方もいらっしゃいますが（お医者さんと相談した後で）、やはりうつ伏せでのパドリングがあるため、お腹が大きくなってきたらやめておきましょう。
●乗馬： どこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。 完全アウトです。
●アイススケート（ローラーブレード）： どこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。 転倒の可能性が高いため、アウトです。
●スキューバダイビング： どこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。 完全アウトです。
●スカイダイビング/パラシュート： 妊娠中に飛びたかった方、残念ながらどこの情報でも「辞めておきましょう。」となっています。私も飛びたかったですが、 完全アウトです。
《妊娠中のエクササイズにあたり気を付けること》
イギリスのナショナルヘルスケアサース（http://www.nhs.uk/Pages/HomePage.aspx） から、妊娠中のエクササイズに関して以下の注意が指摘されています。
●妊娠前からスポーツをしていなかった方は、妊娠中に新しいスポーツは始めないでください。 ウォーキング、マタニティスイミング、マタニティヨガ等負担の少ないものでエクササイズして下さい。
●運動前は準備運動をして、運動後もクールダウンをしましょう。
●定期的に運動しましょう。
●暑い中の長時間の運動は避けましょう。
●水分補給をこまめにしてください。
●妊娠16週を過ぎたら、仰向けになるスポーツは避けましょう。仰向けでエクササイズをすると子宮が血管を圧迫し赤ちゃんが酸欠になる可能性があります。
●インストラクターを付ける場合は、妊婦さんへの対応をきちんと理解した専門家にお願いしましょう。
《妊娠中に特におススメのエクササイズ》
妊娠前から特に運動をしていなかった妊婦さんでも安心して始めることができる妊娠中のおススメエクササイズはこちら：
●ウォーキング： いつでも誰でも始めることのできる最も手軽なエクササイズです。有酸素運動なので体重管理や体力づくりに効果があります。一日30分程度が目安ですが、最初は短い時間から始めましょう。
●マタニティスイミング： 水の浮力により体に負担をかけずにエクササイズでき、血行促進により妊娠中のマイナートラブル解消効果があります。
●マタニティヨガ： お産に向けた呼吸法やリラックス法が身に付きます。また体をストレッチすることで気分転換にもなります。
●マタニティビクス： 有酸素運動なので体重管理や体力づくりに効果があります。
《参考》
http://www.nhs.uk/Pages/HomePage.aspx
http://americanpregnancy.org/pregnancyhealth/exerciseguidelines.html
http://americanpregnancy.org/pregnancyhealth/toprecommendedexercises.html
http://www.betterhealth.vic.gov.au/bhcv2/bhcarticles.nsf/pages/Pregnancy_and_sport
http://www.netdoctor.co.uk/ate/sportandfitness/204742.html
http://www.huffingtonpost.com/2013/12/20/pregnant-ballerina-mary-helen-bowers_n_4480459.html
http://www.livestrong.com/article/289094-exercising-on-a-trampoline-while-pregnant/
http://www.babycenter.com/404_is-it-safe-to-do-ballet-during-pregnancy_2066.bc
http://www.babycentre.co.uk/x7229/which-sports-arent-safe-to-do-in-pregnancy
http://seeababes.blogspot.hk/2014/02/surfing-through-pregnancy-what-to-know.html
