《状態》
おっぱいがでない/少ない
《原因》
この原因は人によって様々だそうです。 以下に考えうる主な原因を記載します。
―過去に患った病気や手術のため、また生まれ持った体質や元々のホルモン性質等の事情により、最初からどうしても母乳が製造されない方もいらっしゃるそうです。甲状腺ホルモンの濃度が低い方は、母乳が作られにくいそうです。
―おっぱいが足りていない、少ない気がする。
おっぱいが足りないのではと心配しているママは、まず本当におっぱいが足りていないか確認してから心配して下さい。調査をしたところ、本当はちゃんと足りているのに、「おっぱいが少ないのでは?」、「足りていないかもしれない?」と過剰に心配するママが非常に多いことを知りました。一番確実なのはお医者さんに相談することですが、このページの下にそもそも心配するに値するほど母乳が足りていないのかの目安を記載しますので、ご覧下さい。残念なことに、実はこの過剰な心配が、「実際の母乳不足」を創り出してしまうことがあるそうです。何故かというと、まず母乳が足りないと感じるママは直ぐにミルクを足してしまいます。ご存じだと思いますが、母乳は、赤ちゃんが飲めば飲むほど作られますし、逆に母乳をあげなければその分製造されなくなります。母乳が足りていないかもしれないとすぐにミルクを足すと、その分ご自分がおっぱいをあげる機会を失うため、ママの体で起きている母乳生産機能を鈍くさせてしまいます。また、過度の心配からくるストレスによっても母乳の製造は減少します。この悪循環を繰り返しているうちに、本当に母乳が作られにくくなってしまいます。産後お医者さんから確実に母乳が足りていない、出ていない等の指摘がない限り、すぐにミルクを足すのは控え、まずはちゃんと足りているか確かめてみましょう (ただし、病院によっては「母乳が足りないと感じているならミルクを足して下さい」と率先してミルクを足すことを進める病院もあるそうです。お医者さんに本当に足りていないか観てもらって下さい)。
―母乳がきちんと製造されているにも関わらず、出る量が少ないケースもあります。これは乳管が詰まっていたり、乳管洞が上手く刺激されないことに原因があるようです。
―赤ちゃんが哺乳瓶やおしゃぶりに慣れてしまい、おっぱいをうまく吸ってくれない。 あまりに小さいうちから頻度高く哺乳瓶やおしゃぶりを利用してしまうと、授乳の妨げになることがあるそうです。
―これ以外にも、出産後「否認ピル」の服用を再開した場合、タバコを吸っている場合、お酒を大量に飲酒している場合等も母乳不足の原因になるそうです。
《対策》
-本当に足りていないか確かめる。下に記した規準でまずは確認してみて下さい。できれば市区町村等から赤ちゃん用の体重計を借り、きちんと体重を量って確認して下さい。
(母乳が足りていないか判断する目安)
●生後3週目から生後3か月までは1日当たり約1オンス(28グラム)体重増加するのが通常だそうです。また、生後3か月から生後6か月まではその半分の約ハーフオンス(14グラム)づつ体重が増加するのが正常だそうです。この数値から明らかに離れている場合は、赤ちゃんがミルクを十分もらっていない証拠です。
●生後2週目から生後1か月が終わるまで、赤ちゃんは通常1日に3回排便するそうです。ただし生後1か月を過ぎると赤ちゃんによっては1日1回、もしくは2日になるそうです。ただし、3日以上排便がない場合は、病院に相談しに行きましょう
●授乳中に飲んでいる音がちゃんと聞こえる (喉が動いており、授乳後には口のなかに母乳の残りが見える)
-飲ませ方を徹底的に見直す。
確実に母乳が足りないと分かった場合、まずはここから始めてみましょう。
-授乳回数を増やす:
母乳は赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によって生産されるため、基本的に吸わせれば吸わせた分だけ生産量は増え、吸わせなければ吸わせない分量は減ります。すぐにミルクを足すことを頼るのではなく、少しでも出ているのであれば、少量でも回数を増やし、授乳時間も多めにとって(ただしおっぱいへの負担がかかるため、片方の乳につき30分くらいまでにしましょう。そしておっぱいが痛すぎてあげられない時以外は必ず両方あげて下さい。痛い方のおっぱいは搾乳してください)おっぱいに刺激をつねに与えてみて下さい。 1回の授乳で足りてないかなと感じた時は、その30分後、もしくは1時間後にまた少しでも授乳して下さい。特に完全母乳をされたい方は、確実に母乳が足りていなという状況でない限り、ミルクを足すのではなく、授乳させましょう。また生後3か月になるまでは(3か月検診で体重の増加が安心できるレベルと分かるまでは)赤ちゃんが授乳中に寝てしまった場合は、起こして授乳して下さい。夜中にちょっとでも長く寝てくれるととても助かりますが、おっぱいが足りていないと感じている方は、夜中でも4時間以上開けずに必ず授乳して下さい(辛い気持ちは十分分かりますが、完全母乳にされたい方、もしくは母乳が足りない方は最初の2か月だけ頑張ってみてください!結果が異なってきます)。
-授乳時以外にも搾乳する:
授乳回数を増やすのと同じ理由で、できるだけおっぱいに母乳生産のための刺激を与えるために、授乳と授乳の間に(1時間以上開ける場合は)、搾乳もしてみましょう。この理由から手で搾乳するのではなく、搾乳機(自動、手動どちらでも。ただ自動のほうが便利です)を使った方がよく搾乳できます
-授乳前、授乳中に体を温める:
これは私が行った母乳外来のお医者さんからのアドバイスですが、母乳は血液から作られているため、体が冷えていると母乳は出にくくなるそうです。逆に、体を温めることによって母乳の出が良くなるそうです。ですので、授乳前はお風呂に入る、シャワーをあびる、白湯や温かいお茶を飲む等で体を芯から温め、授乳中は暖かい格好をして、さらに暖かい飲み物を飲みながら授乳してみて下さい。結構効果がありますよ。
-母乳が増えるハーブ/薬草:
さて、母乳の出が良くなるハーブティーや、ハーブ配合のコーヒーなど、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。 かくいう著者も、日本でよく耳にする「たんぽぽティー」や「たんぽぽコーヒー」等を飲んでいました。 ただこれらの効果の実態について色々調べてみたところ、なんと、現状、どのハーブにおいても医学的にその効果は明確に証明されていないそうです。母乳が増えるハーブは日本だけでなく、ヨーロッパや北米でも、例えばコロハ(インドのハーブ)、オオアザミ、ウイキョウ等が有名で、よく通販等で売っていますが、これらの薬草全てにおいて、残念ながらその効果が確実に立証されているものはないそうです。 しかし、皆さんもネット等で「たんぽぽティー/コーヒー」の効果の高さを聞かれたことがあるのではないでしょうか。では、なぜみんな効果が実感できるのでしょうか。これについては、今までその効果を立証するための研究自体も乏しいため、効果が実証されていないだけで、本当に母乳を増加させる効果があるのかもしれませんが、私が質問した母乳外来の先生曰く、「体を温めることによって母乳のでは良くなるので、暖かいハーブティーを飲むことによって体が芯から温まり、母乳の出が良くなる」だそうです。 色んなハーブティーを飲んでその効果の違いを観察すれば、本当に効果があるか分かるかもしれません。ただもし明確な効果が分からなかったとしても、体を芯から温め、またリラックスさせてくれることは、授乳に良いことには変わりはないようです。
-母乳外来:
上記を試しても改善しない場合、もしくは上記を試す前から、確実に母乳が足りていないと判断した時点で直ちに母乳外来に行って下さい!特に体質が原因の場合は何をやってもご自分では改善に限界があります。すぐに母乳外来を予約して下さい。上記の母乳外来と同じ内容になりますが、個人的には、「桶谷式母乳マッサージ」が受けれる相談室に行ってみることをおススメします(http://www.oketani-kensankai.jp/index.html)! この母乳マッサージ、受ける前と受けた後ではおっぱいが誰か他の人のと入れ替わったんではないかと感じるほど、大きな効果を実感できます。 授乳、おっぱいに関するどんな問題も相談に乗ってくれますし、対処してくれます。 赤ちゃんとのお出かけはまだ不安な人もいるかもしれませんが、その手間と苦労を考えても行く価値ありですので、ぜひ!
-母乳マッサージ:
母乳マッサージは著者も経験しましたが、非常に効果があります。母乳の出をよす来るだけでなく、うっ乳や乳腺炎、おっぱいの張り等を防いでくれます。母乳マッサージには病院や先生によって異なる方法があるので、産院、または母乳外来で母乳マッサージを習って効果を感じた方はその通りに続けて下さい。 まだ習ったことのない方は、ぜひ上記でもご紹介をしたt「桶谷式母乳マッサージ」を受けられることをおススメします。 ただ、どうしても近くに相談室がない場合は、以下にご自宅で手軽にできる母乳マッサージを紹介するリンクを見つけましたので、参考にしてみて下さい!
http://www.mamanomilk.com/massage.html
《Edgy Mama オススメの対処アイテム》
《参考/Reference》
http://www.babycenter.com/0_low-milk-supply_8487.bc
http://www.lowmilksupply.org/milkejection.shtml
http://www.babycenter.com/404_is-it-true-that-stress-can-cause-breast-milk-to-dry-up_10336898.bc
https://www.breastfeeding.asn.au/bfinfo/galactagogues-substances-claimed-increase-supply
https://www.breastfeeding.asn.au/bf-info/common-concerns%E2%80%93mum/supply
http://www.childrenshealthnetwork.org/CRS/CRS/pa_bfmassag_pep.htm